現在、4月。
花粉のシーズン真っただ中。
今年のヒノキ花粉は例年の400倍なんて発表もあり、花粉症持ちには辛い時期です。
「薬を飲まなきゃやっていられない」
痛いほどに気持ち分かります。
ただ、花粉症の薬を飲むと「太る」という話を聞いたことはありませんか?
実際に、太ってしまったという経験談も聞きます。
それにはちゃんとした理由があります。
そして仕組みを知っておく事で対策もできます。
今回は花粉症の薬で太る原因と、対策をまとめます。
目次
花粉症の薬で太る原因は、抗ヒスタミンによる食欲増進作用
花粉症の薬の副作用に食欲を増進させる作用があります。
これにより過食になり、太る。
これが仕組みの全てです。
花粉症はアレルギー反応です。
そしてそのアレルギー反応を起こす原因の一つにヒスタミンという物質があります。
ヒスタミンは体内で合成されるほか、食物からも摂取されます。
なので花粉症への対策として、このヒスタミンに対抗する薬を飲む事でアレルギー症状を抑えようとします。
それが花粉症の薬で、抗ヒスタミン、抗ヒスタミン薬といいます。
しかし、ヒスタミンにはもう一つ行なっている役割があります。
それは食欲を抑制する働きです。
ですので抗ヒスタミンの薬を飲むと、食欲を抑えていたヒスタミンにも働くので、その機能が弱まり食欲が増進されてしまうという仕組みです。
ヒスタミンは脳内で神経伝達物質としても働きます。
抗ヒスタミンの薬は、この脳で神経伝達の働きをしているヒスタミンも抑制してしまい、それにより脳の働きが一時低下する副作用もあります。
これが、花粉症の薬を飲むと眠くなるという現象に現れます。
対策
1.問題ない!
これまで書いた事が、花粉症の薬で太る仕組みの概要なので、食欲をコントロールできる人にとっては、理解してしまえばそこまで大きな問題ではありません。
つまり・・・食欲は増進されてしまうけれど、過食しなければいい。
これだけです。
ダイエットに成功している方や、食事制限・食事コントロールの経験がある方は、そこまで難しい事ではないと思います。
摂取カロリーと消費カロリーのバランスに気を付けた食生活をしていきましょう。
2.第二世代の抗ヒスタミン薬を
花粉症の薬も年々進化していて、アレルギーの原因となるヒスタミンはしっかりと抑え、さらに食欲増進や眠気をもたらす副作用は起こりにくくしている薬も出ています。
これは薬をどこに効かせるかをコントロールできるようになっているからです。
脳内に移行する量を減らす事で、「食欲」や「眠気」といった副作用を起こりにくくしています。
⇒これを第二世代の抗ヒスタミン薬といいます。
問題は、花粉症に効く事とのバランスです。
副作用は少ないけど、花粉症にも効果が少ない・・・
こんな薬では、あまり意味がありません。
医師に処方してもらうのであれば、「食欲増進の副作用が少なく、花粉症にしっかりと効く薬」を処方してもらいましょう。
そうなると、第二世代の抗ヒスタミン薬が処方されるはずです。
しかし今でも、第一世代のヒスタミン薬を処方する医師もいます。(=花粉症に対する効果が高いから)
そこはしっかりと医師と話合って決めていく事が必要です。
薬局などで自分で購入する場合は、第二世代の抗ヒスタミン薬で、かつ効果の高い薬(医師の処方する薬と同じ成分が配合されているもの)が良いとされています。
以下、「花粉症への効果が高い、第二世代の抗ヒスタミン薬」の人気ランキング1位~3位を紹介します。
1.久光製薬 アレグラFX
・第2類医薬品
・医療用アレグラと同成分の「フェキソフェナジン塩酸塩」が医療用と同量配合されています。
・「食欲増進を抑え」「眠くなりにくい」第二世代の抗ヒスタミン薬です。
2.エスエス製薬 アレジオン20
・第2類医薬品
・こちらも「エピナスチン塩酸塩」という成分が医療用と同量配合されています。
・こちらも「食欲増進を抑え」「眠くなりにくい」第二世代の抗ヒスタミン薬です。
・夜寝る前に1錠でOKです。
3.皇漢堂製薬 アレルビ 56錠
・第2類医薬品
・こちらも「フェキソフェナジン塩酸塩」が医療用と同量配合されています。
・上記で紹介したアレグラと添加物が若干異なります。
・こちらも「食欲増進を抑え」「眠くなりにくい」第二世代の抗ヒスタミン薬です。
まとめ
・花粉症の薬で太るというのは抗ヒスタミンの影響です。
・副作用で食欲が増進されますが過食しなければ太りません。
・第二世代の抗ヒスタミン薬で食欲増進を抑えましょう。
最後に・・・
最終的には、薬などの対処療法ではなく体質改善をして花粉症を治す、もしくは症状を軽減させていく取り組みが必要になります。
・ビタミンD
・ポリフェノール
・フラボノイド
・乳酸菌
など、花粉症に効果があるとされている栄養成分は豊富にあります。
花粉症対策に有名なサプリメントで、普段の食事からでは取りにくい栄養成分を積極的に摂り入れ、根本的な解決を目指しましょう。